研究紹介

人の動力のみで動作するロボット
人力ロボティクスに関する研究

自転車や車いすに代表されるように,人間の運動を動力源として用いる機械は数多くあります.これら人力機械において,動力を人間の運動により与えながらもシステムによりその出力を制御する事ができれば,ロボット技術の応用により経路追従や衝突・転倒・スリップ回避などの知的動作が可能となり,能動安全化により高い安全性を実現できる可能性があると考えられます.


そこで本グループでは,人間がその運動により入力する動力を動力源として用いる,人力機械の知的制御のための基盤技術「人力ロボティクス」を提案しています.これはロボット自体が能動的に動作せず,人間への制動力を発生することで知的制御を実現する「パッシブロボティクス」では実現が難しい一般的ロボットのような仕組みの機械を,人の力で動作させ,かつ,知的制御を実現する技術です.

人力ロボティクスに基づくロハスなモビリティの提案


本研究では,この「人力ロボティクス」を搭乗型ロボットへ応用し,本研究室でこれまで培ったエネルギとロボティクスに関する知見を織り込んだ『ロハス・モビリティ』を提案しています.その名の通り,本学で推進する健康で持続可能な生活様式(ロハス)を実現する知的乗り物(モビリティ)です.


ロハス・モビリティでは,人力ロボティクスの特徴を最大限に活かし,能動安全機能を実現するだけでなく,その人力ロボティクス本来の受動安全性と合わせることで安全な乗り物を実現します.また,それだけではなく,人間の仕事を原動力として動くため,ゼロ・エミッションも実現出来ます.本研究では,環境への影響についても評価していく予定です.これまでのエネルギに関する研究を応用し,搭乗者が上り坂でも加速中でも疲れないようにシステムからアシストする機能も搭載しています.


これら機能を搭載したモビリティが適切に動作できる条件を研究し,設計を終え,現在試作を進めています.


なお,本研究の一部は競輪の補助(26−99,27−123)を受けて行われています. 国士舘大学理工学部ロボティック・システム研究室と東京女子医科大学先端生命医科学研究所先端工学外科学分野との共同研究です.